2023/03/14
こんにちは。ペットホテル&サロン デルタのオーナー佐々木です。
デルタではトリマーさんの転職を応援しています。
雇用側であるサロンのオーナーがトリマーの転職を応援することを不思議に思われるかもしれませんが、トリマーさんが上手な転職をして待遇が改善すれば、結果的に業界やお客様に良い影響があると考えているためです。
若いトリマーさんは特に転職の方法を知らない方が多いと感じております。
転職の方法は色々ありますが、それぞれにメリットデメリットがあります。
例えば、多くの人が使っているエージェント。これは自分に合う転職先を探してくれて、しかも無料ですので、転職する際は使わない理由がないように思えます。
しかし、よくよく考えてみてください。
エージェントは、あなたの希望を聞き、あなたに適切な店舗を紹介してくれ、そのあとの採用までの折衝も行ってくれます。
あなたは1円もその仕事に対して払っていません。
これって不思議ではないですか?
彼らの給料は誰が払っているのでしょうか?
賢い人は、エージェントを含めた様々な転職方法(転職サイト、個人募集)の仕組みを理解したうえで、それらを状況に合わせて上手く使い分けています。
もしあなたが上記の疑問(エージェントの給料がどこから出ているか?)に答えられないのであれば、そういった人に比べてとても不利な転職活動をしています。
ここではトリマーさんの転職市場の仕組みを解説し、トリマーさんが良い転職先を見つけやすくなる手助けをしています。
転職方法何がある?
トリマーさんが転職しようと考えた際にはいくつかの方法があります。
①知り合いの紹介
②店舗に直接応募
③転職サイト(トリマーjp,indeedなど)
④エージェント
それぞれのメリットデメリットを説明します。
紹介での転職
学校の同期やセミナーなどで出会った知り合いのトリマーさんに自分を紹介してもらう方法。
最初に言っておくと、転職においては(どの業界でも)この紹介での転職(リファラル採用)が最も雇用者と被雇用者にとってメリットがあります。
就職するときに一番不安なのは、会社の雰囲気が外からは見えずらいということではないでしょうか。
実際入ってみたら、思っていたのと違った、、、という話はトリマーさんに限らず、どの業界でも聞かれる話。
でも、知り合いからお店の内情を聞いておけば、そういったギャップを小さくすることができますね。
また、お店からしても、人を雇うことは不安があり、面接などではなかなか人の本質を見抜くことはできません。
でもよく知った人から人から、求職者の話を聞けていれば安心して採用することができます。
店舗に直接応募
もしあなたが気にいった店舗があったのであれば、店舗の求人HPから電話などで直接応募の意志を伝えましょう。
例えば、そのお店がindeedなどの媒体に求人情報を載せており、あなたはindeedからそのお店を知ったとします。
その場合でもindeedからではなく、直接店舗に連絡しましょう。
後述しますが、転職サイトからの応募はお店側にデメリットがある場合があるのと、お店からしても、直接応募をしてくれるというのは嬉しいものです。
これは私自身が雇用者なのでまず間違いありません。
もちろん求人サイト内からの応募が悪いわけではないのですが、自社のHPは自分がそれなりに力を入れて作っているので、それを見て応募してくれるのは嬉いものです。
例えば、トリマーさんから人気のお店ほど、求職者がたくさんいるため、こういったちょっとした差で合否が決まったりすることもあるでしょう。
転職サイトから
転職サイトからの応募も悪くはありませんが、転職サイトの中には、転職サイトを通じて採用が決まったら、店舗が成功報酬を払わなければならないことがあります。
あなたが優秀ならばこれは大した問題にはなりませんが、もし人気店で何人も求職がいるような場合には、転職サイト経由で来た人は、採用の際に何十万か払わなければならず、直接応募してきた人にそれはない、という状況になります。
もし求職者同士の差が小さければ、そのお金がかからない方が選ばれるのは当然です。
上記2つの方法に比べると少し不利になると言ってもよいでしょう。
*転職サイトの中には成約の際に成約金が掛からないものもあります。
エージェント
転職エージェントとは、転職希望者の条件や希望をに合わせて、マッチする企業を紹介してくれます。
他にも面接の際のアドバイスや入社までの手続きのバックアップなどもしてくれます。
自分で転職先を探さなくてよく、また個人では分からない企業情報を知ることができるので、効率的に転職活動を進めることができます。
トリマーさんがエージェントを利用するのに費用がかかりません。
エージェントのデメリットは?
さてトリマーさんから見るとエージェントは全くデメリットが内容に見えます。
実際、無料なのでとりあえずエージェントに登録しておいて、よさそうな企業の紹介があったら面接を受ければよい、と安易に考えている方がほとんどです。
でもよく考えてみてください。
エージェントさんは仕事として転職の斡旋をしています。
上記のような手厚いサービスをしてくれるエージェントさんはどこから給与をもらっているのでしょうか?
そうちょっと考えればわかりますね。
そうです、紹介されるお店がエージェントの給与を払っています。
お店がエージェントを通じてトリマーさんを採用したとすると、転職者の年収の約40%をエージェントに支払います。
つまり年収400万の人を雇う場合、約160万円もの費用を払わなければなりません。
あなたは間接的にですが、エージェントを利用して転職する際は就職希望のお店に対して「160万円払って私を雇いませんか?」と言っているようなものなのです。
もちろんあなたがとても優秀ならお店は160万を払ってでもあなたを雇い入れるでしょう。
しかし、もし限られた求職に対して、応募が殺到した場合、Aのトリマーさんは直接応募、Bのトリマーさんがエージェントからの紹介と言った際に、BのトリマーさんがAのトリマーさんに比べてかなり優秀でないと、Bのトリマーさんを雇うことはないでしょう。
エージェントを利用するということは、ハンディを背負って転職活動をするということなのです。
エージェントのその他のデメリット①人気のお店は紹介されない
あなたはエージェントがすべてのトリミングサロンの中から、あなたに最も合った条件のお店を紹介してくれていると思っていませんか?
それは違います。
お店側の状況に立って考えてみましょう。
前述したようにお店はそれなりのお金を払ってエージェントに採用を依頼しています?
それはどういったお店なのでしょうか?
そう採用に困っているお店です。
「当たり前」と思うかもしれませんが、この意味を深く考えてみましょう。
逆に採用に困っていないお店とは、エージェントを使うまでもなく、トリマーさんの獲得ができるお店なのです。
つまり、トリマーさんが働きやすく、給与も高く、成長も望める、ような人気店はエージェントを使いません。
もしあなたがそういったお店を探しているのであればエージェントはあまりよい選択とは言えません。
エージェントのその他のデメリット②小さいけど良いお店は紹介されない
トリミングサロンの中には、個人が経営している小さなお店がたくさんあります。
こういったお店は良しあしはあるものの、オーナートリマーさんが良い人で、まったりアットホームな雰囲気で仕事ができるので、そういった雰囲気が好きな人には魅力のあるお店ではないでしょうか?
しかしながら、エージェントはそういったお店を紹介しません。
なぜかというと、そういった小さいお店は、そこまで資金が潤沢でない場合が多く、100万円を超える紹介料を払うことができないからです。
物事の仕組みを理解していないと不利になる
今回はエージェントのデメリットの話が中心になってしまいましたが、「エージェントを使うな!」と言いたいわけではありません。
エージェントは、前述したように転職活動におけるめんどくさい部分(店舗探し、お店との折衝など)を全部受け持ってくれます。
もしあなたがとても優秀で、どんなお店も多少の費用を払っても採用をしたい人材であれば、エージェントはあなたに合った転職方法です。
大事なのは、あなたがこういった市場の仕組みを理解して、自分に合った活動ができているかということです。
個人的に意見になりますが、この考え方は仕事においても大事です。
仕事においても、お客様が何を求めているか、そのために何をすればよいか、今いるお店ではどこまで許されており、どういった方針で仕事をすればよいのかを理解してなければ、あなたは力を発揮することはできないでしょう。
物事を深く考え、考察している人と、そうでない人の間には、転職だけでなく、仕事においても大きな差が出てきます。
まずはあなたも転職のために努力する
さて、転職に話しを戻します。
あなたが良い転職をしたいと考えた場合、転職活動でどういった努力をすればよいのでしょうか?
一番大事なのは、あなた自身が時間をかけて、自分に合った転職先を探すことです。
①求人情報は自分で探す
今は便利な世の中です。インターネットが普及して、スマホでなんでも情報が得られます。
どんなに小さいお店でもたいていHPを持っています。
GoogleMAPを使って自宅近くや通いたい地域のサロンを調べて、HPから求人情報を確認する、こんなことが簡単にできてしまいます。
もちろんindeedやトリマーjpなどの求人サイトを利用するのも良いでしょうが、お店のHPはしっかり目を通しておき、前述したように応募はサイトを介さずに直接連絡しましょう。
転職は自身のキャリアパスにおいてもとても重要です。
人に任せっきりにせず、自分で時間をかけることで、良いお店に就職できる確率はぐっと上がります。
②面接はあなたが会社を見る場である
サロンオーナーとして転職者の面接をしていると、「この人は大丈夫かなぁ」と思う方が多くいらっしゃいます。
というのは面接のときにあまり突っ込んだ質問をしない人がとても多いからです。
私も雇用時のギャップを無くなるように、必要を思える情報は時間が許される限りお伝えしていますが、それでも人によって重要と思う部分は違い、すべてが伝えられているとは思っていません。
求職者の方が、自分の大事にしている部分と、お店での仕事のすり合わせをするためにも、お店に質問することはとても重要なのです。
突っ込んだ質問をすると悪い印象があると考えてしまうのでしょうか、確かにその可能性は否定できませんが、良いお店ほど、少しくらい質問が多くても悪いイメージを抱くことはないでしょう。
特に今は人手不足で、基本的に売り手市場(トリマーさんが有利な状況)なので、会社に選ばれる、のではなく自分がどの会社を選ぶかという気で面接に臨んでも問題ありません。
理想はインターンのように何日かお店に体験入店させてもらうのが良いでしょう。
そこで給与はもらえませんが、少しでも戦力になるのであればお店側も断りはしないと思います(内情を見せたくないお店は別ですが)。
体験入店でお店の内情を見てから応募するかどうか決めましょう。
最後に
転職はあなたにとって人生の重要なイベントのひとつです。
今は転職が当たり前の時代とは言え、それでも一度就職したところをコロコロ変えるのも良いこととは言えません。
転職の際に少し努力をするとことで、5年後10年後のあなたの成長はきっと全然違ったものになるでしょう。
転職市場の仕組みをもっと知りたければ無料キャリア相談にお申込みください