2021/12/18
こんにちは。川崎市幸区南加瀬の犬の学校デルタの佐々木です。
今日はデルタが目指す理想の犬社会について書かせて頂きます。
犬を飼って初めて分かった大変さ
私は犬を社会人になって初めて飼いました。
実家はマンションで鳥やハムスターなどを飼っていた経験はありますが、犬という比較的大型の動物を飼うのは初めてでした。
愛犬はシェットランドシープドッグのデルタ。
ある程度飼育について勉強してから迎え入れたとはいえ、予想外にデルタは良い子で、しつけなども今考えるとよくあれで理解してくれたなと感心する方法で彼女は色々なことを覚えて行ってくれました。
お手やオスワリは一日でマスター、おしっこは少し苦労したものの、今ではほぼ失敗することなくシーツにしてくれます。
そんなわけでワンちゃんの飼育に関しては予想外に困りごとは少なく、楽しい生活を送れています。
ある程度生活にも慣れてきて、少し遠出がしたいな、と思ったときにその大変さに気づきました。
それはデルタとお出かけをしたいと思った時です。
移動手段がない!犬施設の情報がない。
デルタを迎えてそれなりに落ち着いて来たら、デルタといろいろお出かけしたくなりました。
そこで近場のワンちゃんOKの施設や旅館などに行く計画を立てました。
まず迷ったのは移動手段です。
デルタはシェルティとしては小型ですがいわゆる中型犬で、体重も7kgほどあります。
バッグやカートでの移動は、かさばるし長時間の抱っこは少し疲れます。
なにより犬が入ったバッグを持って電車などの公共機関にのることは、私たちとしてもデルタとしても抵抗があるように感じました。
次にくるまでの移動を考えました。
マイカーは所有していなかったので、当然レンタカーやカーシェアが選択肢に入ります。
カーシェアについてはほとんどの会社でペットはNGなのでこれはダメ。
レンタカーは幸い一部の会社が、一部の車種で申告制でOKでしたので、これが唯一といってよい移動手段でした。
次に道中ですが、これもなかなか苦労しました。
ワンちゃんを連れての旅行の場合は、おしっこのために定期的に休憩をしなければなりません。
しかし、ドッグラン付きのサービスエリアなど調べようとするとなかなか大変でポータルサイトのお様なところはなく、ひとつひとつのサービスエリアを調べるしかありません。
余談ですが、デルタは車が苦手なので、その辺できゅけいということができなかったため、よけい大変でした。
宿はペットOKのところを選べば良いですが、観光については事前に下調べをして、ペットOKのところを選ぶ必要があるので、ふらっと街歩きみたいなことは難しいかなと感じました。
このあたりのことは、長年ワンちゃんを飼っている方には当たり前かもしれませんが、初めての経験私にはなかなか苦労しました。
社会が原因?いやそれだけでは、、、
これらの不便さ、苦労を話すとき欧米では、、、という引き合いが時たまなされます。
確かにドイツの一部の地域では犬が車やバスに乗れたりレストランに入れたりと、”犬に優しい”社会になっているようにも感じます。
ではドイツと日本の違いは行政の犬に対する対応でしょうか?
それもちょっと違うように感じます。
そもそもなぜ犬への対応がこんなにも違うかというと、飼い主側にも原因があるように感じます。
欧米ではワンちゃんを迎え入れると、まずトレーナーさんがついてしっかりとしたしつけを行います。
電車のなかで吠えたり、おしっこをしたりする子がいると周囲の人が困ります。
ドイツでは犬を迎えたらトレーニングに多くの人が通うと聞きます。
私はあまり海外情報に詳しいわけでなく、聞きかじった情報ではありますが、犬に対する行政の差は、飼い主側の差も含まれているのではないかと考えています。
人が社会に出るためには教育が必要。では犬は
そもそも人間だって社会に出るためには教育が必要です。
子供なら赤信号は渡っていけない、歩道を歩かなければならない、などの公共のルールを学んでからひとりで出歩けるようになります。
そして仕事を初めて、社会的に個人として自立するには、それこそ10年近い教育機関を経ることになります。
そう考えれば、犬が社会に入るには当然教育が必要だと感じませんか?
これは犬自身の教育という意味もありますが、飼い主側にも言えることです。
人間も子育ての際は、行政から子育てに関する最低限のセミナーがあります。
これが犬で言えばパピークラスです。
パピークラスは犬同士の社会化が目的と思われがちですが、本来は犬を迎えたばかりの飼い主が犬との接し方、お手入れ方法などを学ぶ場です。
そして、ワンちゃんが大人になるまで、定期的にトレーナーさんに見てもらい、人間社会で生活するための最低限のしつけを飼い主様が行います。
デルタの目指す理想の社会「かかりつけトレーナー」
かかりつけ医を持たれている方がいらっしゃると覆います(自分は引っ越しが多く持てていませんが、、、)。
体調不良や健康診断のときなど決まったお医者さんにお願いすることで、自分の体調や病歴を良く知っているため、異常にすぐ気づいてくれたり、専門医に見せる時に治療のための情報が増えるなどの利点があります。
これと同じようにデルタでは「かかりつけトレーナー」を持つことを推奨しております。
犬のトレーニングは何か困ったことがあるときに行くものというイメージが強いですが、理想は具体的な困りごとがない段階から、定期的に最近のよ様子をトレーナーさんに報告して、問題の早期対処ができるようになります。
・最近ぴょんぴょん跳ねるようになった
・たまに他のワンちゃんに吠えることがある
・落としたごみを食べてしまった
これらの行動は対処を間違えると重大な問題に発展する可能性があります。
どんなものでもそうですが、問題がひどくなってから対処をするよりも、早めに対処したほうが労力も負担も少なくてすみます。
飼い主様にも気づけないようなちょっとした問題・課題を発見するためにもトレーナーさんの存在は不可欠です。
もし本当になやみごとがなければ、芸を練習したり、新しい遊びにチャレンジするなどといった子ともできます。
トレーナーさんはこういったワンちゃんと行う楽しい遊びや、ストレス発散の方法をたくさん知っていますので、そういったことを気軽に離せる、しゃべっていて楽しいトレーナーさんを選ぶのが良いかと思います。
さいごに
デルタではペットホテルを運営していますが、将来的にはペットホテルなど必要ない(またはごく少数でよい)社会が実現すればよいなと思っています。
旅行に気軽についれていけ、旅館、レストラン、ショッピングなども一緒にできる。
冠婚葬祭も正装して一緒に、みたいな世の中になると楽しいですね。
そのためにも飼い主様がワンちゃんを学ぶ機会を作ることが第一歩だと考え、トレーナーさんを招いてのトレーニングを開催しています。