2020/02/09
こんにちは。川崎市幸区のペットホテル&サロン デルタの佐々木です。
ほとんどのワンちゃんはペットサロンにお世話になっていると思います。
トイプードルちゃんをはじめ、カットが必要な犬種はほぼ100%の子が定期的にサロンに行っているでしょう。
柴犬やシェルティなどカットが必要ない子の場合でも、一度くらいはサロンに連れて行ったことがあるのではないでしょうか?
ご自宅でのシャンプーは、飼い主様と愛犬のコミュニケーションにもなり、とても良いことだと思います。
ただ、「サロンに出すと高いから」と思われている方も一定数いらっしゃり(以前の私がそうでした。シェルティのシャンプーって高いですよね)。
私たちとしては、お店で行うシャンプーの価値をしっかりとお伝えしたいと考えて、本記事を書かせていただいております。
シャンプー(トリミング)の内容
デルタではシャンプー(トリミング)は以下の項目を行います。
- 爪切り・爪とぎ
- 肛門腺絞り
- 耳掃除
- お腹の毛カット
- 足裏の毛カット
- 足先整え
- シャンプー
- リンス
- ブロー(乾かし+毛を整える)
- カット
(定期コースでは⑥まで、シャンプーコースは⑨まで、トリミングコースは⑩までの工程を行います)
ワンちゃんの健康のためには定期的(1~2か月おき)にこれらの作業を行うことが理想だと考えています。
各工程の目的と内容を説明させて頂きます。
①爪切り・爪とぎ
〇目的
爪を切ることで、ワンちゃんの正常な歩行を可能にします。爪が伸びると、肉球が地面が当たりにくくなるため、ワンちゃんが歩きにくくなり、関節の病気などの原因となることも。また、伸びすぎた爪は肉球に食い込むこともございます。
〇内容
爪切りでで爪を切り、切断面は鋭く鋭利なので、やすって滑らかにします。
〇コメント
ご自宅で行おうとして、血が出てしまったというお話をよく聞きます。犬の爪には血管が通っており、そこを切ってしまうと、血が出て痛みも伴います。繰り返し血を出してしまうと、ワンちゃんが爪切りを嫌がるようになり、ワンちゃんが嫌がって暴れることも。そうするとより爪を切りづらくなりますね。散歩をあまりしない子は、爪が削れずすぐに伸びてしまうので、月に1回を目安に切るのがよいかとおもいます。また、爪を伸ばしたままにしておくと、爪の中の血管が伸びてきて、外科的な処置をしないと爪を短くできなくなる場合もあります。
②肛門腺絞り
〇目的
肛門腺にたまった分泌物を絞り出します。ワンちゃんによっては、肛門腺の分泌物を上手く出し切れず溜まってしまう子がいらっしゃいます。最悪の場合は破裂することもあり、定期的に絞ってあげる必要があります。
〇方法
肛門腺を摘んで、分泌物を絞り出します。口で言うのは簡単ですが、コツがあり、ご自宅でできない方が多く、肛門腺絞りだけ定期的にいらっしゃる方もいます。
〇コメント
肛門腺はぜひご自宅でできるようにもしたいですね。デルタではお手入れ教室なども行っているので、よろしければご応募ください。
③耳掃除
〇目的
耳の中を綺麗に保ち、外耳炎などの病気を予防します。表面だけでなく耳の中もしっかり綺麗にしなければなりません。
〇方法
鉗子を使い、耳の中を綺麗にします。初めて見ると「え?こんなにはいるの?」というぐらい奥まできれいにします。また、耳毛を抜き、通気性をよくする場合もあります。
〇コメント
ご家庭での耳掃除だと、表面部分しかできていない場合が多く、奥の方から黒い汚れが出てくることも、、、
④お腹の毛カット
〇目的
おしっこやなどで汚れやすいお腹周りの毛をカットして、衛生的にきれいな状態を保ちます。
〇方法
お腹周りの毛をバリカンで剃ります。
⑤足裏の毛カット
〇目的
肉球からはみ出した毛をカットします。肉球と地面の間に毛があると滑りやすくなり膝蓋骨脱臼の原因となることもある。
〇方法
バリカンで肉球からはみ出した毛や肉球の隙間の毛を刈ります。
〇コメント
最近はご家庭でのお手入れ用のバリカンもありますね。肉球の間の毛を刈る場合は、水かきをバリカンに巻き込まないように注意しましょう。
⑥足先整え
〇目的
足先の乱れた毛を整えます。主に見た目の問題ですが、足先を整えることで衛生面で良いことも。
〇方法
ハサミで足先の毛を整えます。ハサミを使うので、ご自宅で行うことは難しい(上手く整わない)ですし、危険も伴います。
⑦シャンプー
〇目的
毛や皮膚の汚れをとり、清潔に保ちます。シャンプーをしないと皮膚の菌が繁殖しやすく皮膚病のリスクが増します。
〇方法
ドッグバスで全身シャンプーを行います。標準は2回程度、汚れがひどい子は3回行うこともあります。
〇コメント
ご自宅で行う場合はシャンプーの洗い残しに注意しましょう。ふけの原因などになります。
⑧リンス
〇目的
毛の補修とコートを行います。犬の毛は人間よりもキューティクルが薄く、傷つきやすいので、リンスやコンディショナーが必要です。
〇方法
リンスを全身になじませた後に、シャワーでしっかり洗い流します。
〇コメント
シャンプーと同じく、リンスの洗い残しに注意しましょう。
⑨ブロー(乾燥)
〇目的
シャンプー・リンス後のワンちゃんの毛を乾かします。濡れた状態は体温を奪われやすく、また菌が繁殖しやすい状態ですので、すぐに乾かすことが必要です。
〇方法
犬用のドライヤーを使い、スリッカーやコームで毛をほぐしながら乾かします。
〇コメント
意外と技術が必要な作業です。ブローの際にしっかりとスリッカーをかけていないと、毛がもつれたまま乾いてしまいます。また、ドライヤーを当てた際に皮膚が見えるので、この際に皮膚の異常に気付きやすいです。
⑩カット
〇目的
毛のカットを行います。
〇方法
ハサミで毛を切りつつ整えます。技術的には一番難しい工程で、トリマーの腕が試される作業です。
〇コメント
カット犬種はどのようにカットするかが飼い主様の楽しみの一つですので、どしどしご要望をくださればと思います。
完成!!
(デルタはカットはしませんが)
おわりに
いかがでしたか?
「こんなこともやってるの?」、「これはできていなかったな、、、」ということもあったのではないでしょうか?
サロンでのシャンプー(トリミング)はワンちゃんを清潔に保ち、病気の予防をするとともに、異常を発見してくれるという利点があります。
当店では、体重測定なども行っていますので、より定期的に来てくれているワンちゃんの異常にしっかりと気づけるようにしております。
ペットホテル &サロン デルタ