2020/05/30
こんにちは。川崎市幸区のペットホテル&ペットサロン デルタの佐々木です。
ワンちゃんの中には、他のワンちゃんが苦手な子がいらっしゃり、そのことについてよくご相談を受けます。
私たちは、そういった飼い主様に犬の幼稚園・グループレッスン・一時預かりをご紹介するのですが、よく聞かれるのが「もう〇歳なんですけど大丈夫ですか?」というものです。
社会化期という言葉が知られるとともに、ネットでもパピー期の経験の重要性が周知されてきました。
愛犬を迎え入れる際にペットショップの店員さんやブリーダーさんからパピークラスを勧められた経験がある飼い主様も多いのではないでしょうか。
社会化期の重要性が知れ渡るに従い、今度は社会化期を過ぎたらもう遅いと誤解される飼い主様が多いように感じます。
確かに社会化期の経験は人間の子供と同様に、色々なことを吸収しやすく、私たちも愛犬を迎え入れたばかりのお客様にパピークラスを勧めます。
一方で、人が大人になってからも成長するように、犬も成犬になっても、犬嫌いは治りますし、人に無条件で飛びつくようになる可能性もあります。
愛犬が社会化不足と感じていたらぜひ今からでもがんばってみませんか?
身近な成功例「看板犬デルタ」
私の身の回りには社会化に成犬になってから成功した例をたくさん知っていますが、最も身近な成功例が愛犬デルタです。
メスのシェルティ当時3歳のデルタは、お店のデルタができる前、知らない人は避け、犬が近づいてくると顔を背け、知らない場所ではすみっこの方でいつも縮こまっていました。
私がお店を開業してからもしばらくはクレートの中から全く出てこず、出勤してきたスタッフに「デルタ板の気づかなかった」とよく言われていました。
それが今ではうるさいくらいにお店中を走り回り、スタッフが来たら飛びついていき、犬はやや好き嫌いがあるものの、お客様のワンちゃんと遊んでいるシーンも頻繁に見かけます。
最初はお店にいる時におやつをたくさんあげて、ストレスになりすぎないよう1,2時間で家に帰したり、焦らずゆっくり社会化を進めていきました。
1,2週間するとやっとクレートからは出てきてくれるようになり、スタッフからもおやつをあげてもらうように頼み、徐々にスタッフが出勤すると喜ぶまでになりました。
そして2か月くらいたったころでしょうか、初めてワンちゃんと遊び始めたときは本当に嬉しかったです。
犬の十数年という短い犬生のなかでたくさんの経験や楽しいことを経験して欲しいと思っています。
無理に遊ばせようとは思っていませんでしたが、忙しい時期に、仕事の合間で社会化をするのは大変でしたが、頑張ってよかったなと思っています。
デルタの場合は毎日お店に来て2か月の時間がかかりました、これを短いととるか長いととるかは人それぞれですが、まだまだ5年も10年もある犬生をじっと家の中で過ごすか、そとでのびのび遊べるかと考えると、ちょっと無理をしてでもトレーニングをして良かったと思っています。
子犬が社会化に適している理由は?
人間もそうですが、赤ちゃんや乳幼児のころはいわゆる警戒心が薄いです。
なんにでも興味を持ち、恐れることなく向かっていきます。
パピーちゃんは大きなワンちゃんに会っても構わず向かって行くのでこちらがはらはらしますね。
この時期に出会って「良い経験」をしたものは、成長してからも受け入れられるため、この時期に色々な経験をすることが強く推奨されています。
犬の場合は生後6~12カ月くらいでだんだんと警戒心が出てきます。
そうすると新しいものに出会うとまずは警戒するようになります。
警戒心が出てくると、新しい物事に出会うとまず避ける、逃げるといったそぶりを見せるので、慣れるまでに時間がかかりますので、社会化きの経験が重要視されています。
一方で、この話から成犬になっても社会化ができないわけではないことが分かると思います。
あくまで警戒心があるから時間がかかるだけで、正しく物事にアプローチさせてあげれば必ず受け入れられるようになります。
社会化には注意が必要
子犬の社会化はただ物事に触れさせればよいというわけではありません。
警戒心がないからこそ危ない目にあうリスクも高いです。
唸っている犬に不用意に近づいて行ったり、車や自転車などにも平気で近づこうとします。
そして、もしこのとき他のワンちゃんにけがをさせられたり、自転車と接触したりすると、逆にそれらの経験がトラウマになり、それらの対象にマイナスイメージを持ってしまいます。
パピークラスは成犬のグループレッスンよりも難しいと(センシティブ)考えています。
必ず経験豊かなトレーナーさんが見ているクラスを選びましょう。
正直ただワンちゃん達を会わせるだけ、、、というところもあり、そういったパピークラスで他のワンちゃんに追いかけられてから犬が苦手、といった話もちらほら、、、
→参考:【デルタコラム第21回】初めてのドッグラン!愛犬を犬嫌いにさせないための3つの注意点
成犬の社会化
成犬の社会化は警戒心を持ってしまっているために時間がかかります。
しかし、どんなに年をとっても社会化できないということはまずありません。
かれらの警戒心の裏には好奇心が必ずあり、友達と遊びたいという想いを持っています。
警戒心のハードルを見極め、刺激を上手くコントロールすると、友達は必ずできます。
逆に考えると、成犬になって社会化をさせないということは、警戒心に隠れている好奇心が押し込められてしまっているので、とてももったいないと思います。
成犬の社会化はプロに相談
成犬の社会化は前述したように、警戒心を上手く取り除くことが大事です。
犬嫌いの子と遊び好きな子を急に一緒にすると、逆に犬嫌いが増してしまったりする場合があります。
犬のボディランゲージを見極めつつ、最初はおとなしい子と一緒に入れるようにして、だんだんと活発な子に会ってもらうことが大事です。
こういった環境設定やワンちゃんを合わせるタイミングはワンちゃんを飼い始めたばかりの飼い主様には難しい場合もあります。
また、なかなかお散歩中にちょうど良い子に出会えなかったり、時間がなかなか合わないということもあるでしょう。
そういった場合、ぜひデルタにご相談ください。
デルタの犬の学校では経験豊かなプロのトレーナー監修のもと、その子にあったワンちゃんにお会いしてもらうことが可能です。