2023/03/21
こんにちは。ペットホテル&サロン デルタの佐々木です。
デルタではトリマーさんの転職応援をしております。
トリマーさんが転職により、よいキャリアパスを歩むことが、飼い主やワンちゃんたちの幸せになると信じているためです。
私は少なくない数トリマーさんの面接をしたり、雇用したりしたことがありますが、残念なことに、キャリアパスを考えていない、キャリアパスという言葉すら知らない方がほとんどです。
キャリアパスを考えて転職するのと、考えずに転職するのでは生涯所得に大きな差が生じます。
トリマーさんが自分の能力を最大限に発揮して働ける社会を作りたいと思っています。
”キャリア”を考えた転職とは
あなたは自身のキャリアをどう計画していますか?
今の会社で出世したいのか、開業したいのか、そして、それは何年後なのか、どういう形態なのか、生涯給与をいくらにしたいのか、、、、
トリマーという職業を続けているにしても、どのようなキャリアを歩んだかで、その人の”市場価値”が変わってきます。
- ペットショップのトリマーとして10年間働いていた
- サロン①1年、ペットショップ①半年、動物病院①2年、ブランク半年、サロン②2年、ショップ②1年、動物病院②3年
- 動物病院で看護師兼トリマーとして5年、サロンで5年うち3年間は店長として働いていた
どの方も経験10年のトリマーさんです。
トリマーのあなたの目からするとどのトリマーさんが優秀だと思いますか?
雇用者の立場で評価してみます。
1.の方は、同じ店舗で10年働いています。この人は良く言えば根気がある、悪く言えば現状を変える気力がないようにも見えます。
また10年働いていて、リーダーや店長になっていないということで技術的にも疑問があります。
2.の細かく職場を変えているケースは、いろいろ経験できている点では良いのですが、あまりにも短期間で転職を繰り返しており、採用したとしても短期間でやめてしまう不安があります。
3.の方は、2つの職場でそれなりに長期で働いており、サロン、病院と職種も違う店舗で働いており、経験値が高いことを期待できます。また店長をしていることからもマネジメントの能力にも期待できます。
結果として、同じ経験10年のトリマーさんでも、私は圧倒的に3.の候補者の方に好印象を持ちます。
もちろんあくまで書類提出時での評価であり、転職に正当なまたは不可抗力の理由(旦那さんの転勤にずっとついて行っていた)があれば、問題はありません。
ここで言いたいのは、それまでのキャリアでその人の市場価値が決まるといっても過言ではないということです。
ですので自分がどういうトリマーになりたいかを考えるのであれば、まずは自分がどういう転職をしてキャリアを歩むかを考えるべきなのです。
どういうトリマーになりたいかを決めることが転職活動の第一歩と言えるかもしれません。
自分はどんなトリマーになりたいか
ではどういった転職が自分のキャリアを高められるのかというと、これは自分がどんなトリマーになりたいか、ということにかかってきます。
さきほど同じところで10年間働いているトリマーさんはあまり市場価値が高くない、ということを書きました。
しかし、この方がパートナーが別の仕事で稼いでいる、自分もトリマー以外に副業があり、トリマーは趣味程度で働いている。
こういった状況だと、賃金は重要ではなく、ゆったりまったり働いており、市場価値は高くなくても、自身の望んだキャリアを歩めていると言えます。
このように自分が最終的に
- 会社で出世してバリバリ働いて高給を得たい
- 自宅でサロンを開いてまったり長く過ごしたい
- 店舗を開業して従業員を雇って多いなお店のオーナーになりたい
などの目標によりどう転職すればよいか変わってきます。
自分が、【何歳】で、【給与はいくら】で、【どのように働きたいか】は決めておきましょう。
自分の市場価値を上げるための転職
どのように転職すればよいかは人それぞれという話をしましたが、ここでは市場価値を上げるためにはどのように転職をすればよいかに焦点を当てて書いていきます。
ここでの市場価値とは、転職の際にどれくらいの給与で自分が就職できるかを指標に考えていきます。
①目的をもって転職する
「なんで転職した(する)のですか?」
転職経験のあるトリマーさんは必ず聞かれたことがあると思います。
お店としてはあなたが長く働いてくれるか気にします。
転職理由を「なんとなく、、、」と答えられると、『自分のお店もなんとなく辞めるのかな』とか『何か言えない理由があるのかな』と考えざる負えません。
転職するときは「今までサロンで働いていたが、病院でのトリミングの経験を積みたかったので転職した」「前の職場はお店の意識が低かったので、より技術を高めるために転職した」とポジティブな転職をするように心がけましょう。
ライフスタイルの変化や不可抗力による転職(またはブランク)はプラスにもマイナスにもならないので問題ありません。
- パートナーの転職のため
- 子供通学のため、自宅近くの職場に変えた
- 子供ができた
②3年は勤務するよう心掛ける
職場をコロコロ変える人は、その人に問題があると疑われる場合があります。
でも転職はしたほうが良い、となるとどれくらいの間隔で転職すればよいかきになるところです。
経営者によっていろいろな考え方がありますが、私は3年たったら転職を検討してもよいと思います。
この理由は職場の仕事をしっかり自分のものにするためには大体3年かかると考えているためです。
人間の学習には定着率という考え方があり、あるスキル完全に自分のものにするには、他人に教えることが重要だと考えられています。
転職先で後輩の教育を任されるようになるには半年から1年ほどかかると思います。
そこからある程度後輩を育て上げる経験を1-2年することで、その職場でのスキルがマスターできます。
もちろん、お店によっては3年もかからないところがあったり、逆に10年足ってもマスターできないような高いレベルの職場もあるでしょう。
長い分には問題ありませんが、短い分には職歴によくない印象を与える可能性があります。
入社したらひどい職場だった、というケースもあるので、そういったときは転職をためらわないようにします。
短期の転職が1,2回ある程度なら問題になりませんが、3回も4回も短期間での転職を繰り返すことは避けた方がよいでしょう。
会社を見る目も大事ですね。
③最後の職場は3社以降の転職で決める
ここまで、市場価値を上げるために転職をしようという話と、ある程度長く務めることが大事、という話をしてきました。
これでおそらく「じゃあ何回転職をすればよいの?」という疑問が出てくると思います。
これも人それぞれと言ってしまうと、それで話が終わってしまうので、ひとつ目安になるアドバイスをします。
「36.8%の法則」これは有限で同時に選べない選択肢が存在する場合、選択肢の36.8%以降で最もよいものを選ぶのが数学的に最適であるという法則です。詳しくはこちら。
例えば、平均5年に一回のペースで転職をすると仮定すると、40年働いていると8社に勤められることになります。
8の36.8%は約3ですので、4社目に転職した会社がそれまで勤めていた会社よりも良い会社だったら、そこに骨をうずめた方がよいという意味です。
4社目の会社が3社目より良くなければまた転職します。
実際転職を繰り返すというのも大変で、もしよい会社があれば、なるべくその中で出世した方が楽ですよね。
海外の優秀と言われる経営者の平均転職回数は4-5回程度とも言われているので、だいたいそれくらいが市場価値を上げるには最適といえるかもしれません。
まとめ
- 自分の市場価値は転職により上げることができる(下がることもある)
- 自分の目標をしっかりと持つ
- 最適な転職回数は4回~、1社には3年以上は勤めた方がよい