怖がりのワンちゃんを助けたい

トリミングやシャンプーは犬にとっては楽しいものでない場合が多いです。

飼い主様に知らない場所に連れていかれ、知らない人に体をもみくちゃにされます。

水をかけられたり、大きな音のなる機械で空気を拭きかけられたり、何時間も静かになっていなければならなかったりします。

人でもつらいこの状況、何をしているかわからない犬にはもっとストレスになるであろうことは想像に難くありません。

なかには、サロンに行ったストレスから帰ったら下痢をしたり、怖くてトリマーさんに嚙みついてしまい、施術自体を断られるケースも、、、

そういったワンちゃんを助けたいと思い始まったのが、このプロジェクトです。

手法の改善とドッグトレーニングで実現！

具体的にどのようにこの課題を解決するかというと、二つのアプローチがあります。

①ストレスの少ない方法で施術を行う

②作業に慣れてもらう（ドッグトレーニング）

①に関しては、例えばシャワーが苦手な子がいれば、かけ湯でシャンプーを流す、保定の方法を工夫する、おやつで気をそらしながら行う、などです。

これはトリマーとして、これまでどれだけそういったことを考えながら作業をしてきたかによりますね。

②に関しても、トリマーさんがトレーニングも行うことが理想です。

トリマーとトレーナーの資格を持っている人は、少なからずいて、高いレベルでトリミングトレーニングをしており、私もいろいろ参考にさせていただいています。

ただ、まだ経験の浅い方などは、トリマーとしてのスキルを磨くことに精いっぱいで、トレーニングの経験がない方もいらっしゃると思います。

そういった方でも、このプロジェクトでは経験できるように、協力してくれるドッグトレーナーさんがいらっしゃいます。

デルタでお世話になっている有動トレーナーは、私がこのプロジェクトの協力をしてくれます。

有動さん自身、他店でこういったプロジェクトで協業しており、もっと広まればよいと考えてくださっており、デルタで行う場合は協力してくれることになっています。

有動トレーナーは、プロのトレーナーさんに指導できるスキルを持つほど経験と知識を持った方で、普通だったらこんな小さな店舗に来てくれるような方ではありません（私がもともと有働さんが運営している愛護団体に所属していたため協力してくれている）。

そういった方と協業できるのは、これからトレーニングを極めていきたいという方にとってはとても貴重な経験になるのではないかと思います。

通常とのトリミングの違いは、そのワンちゃんに合わせたトレーニングスケジュールを作って進めていくことです。

例えば、サロンを怖がっているから慣らしたい、という要望であれば、まずはお店に慣れるため、遊ぶ時間を作り、施術自体も休憩を行いながら実施、またブローが苦手ならば、ブローになれるためのトレーニングを毎回実施するなど、、、

その子の課題に沿ったトレーニング計画を立てていきます。この時はもちろんトレーナーさんのアシストがありますが、実施するのはトリマーさんであり、その場の状況で適切に細かな手法を調整する必要があります。

また、場合によっては複数回に分けて施術を行うなどの施策も必要で、その手間を飼い主様に理解してもらうためのコミュニケーション能力なども必要になってきます。

このプロジェクトですが、トリマーさんならだれでもできるわけではありません。

こういったプロジェクトで、よく勘違いされるのは、しっかりトリミングをしなくてよいと誤解される方がいます。

もちろん犬がストレスを感じているのであれば、途中で施術を辞めて後日来てもらったり、どうしてもというときは荒刈りで終了させる場合もあります。

ただ、これはあえてそうするだけであり、必要であればしっかりとトリミングをできる、むしろお客様にはトレーニングのために何度も足を運んでもらうので、普通以上の仕上がりをすべきではないかと考えます。

また、短い時間で施術を終わらせることもストレス軽減には役立つので、トリミングスピードも通常以上のものが求められます。

トリミング＋αを行うプロジェクトなので、トリミングでいっぱいいっぱいの人にはできないと考えています。

プロジェクト参加者は初回は時給で1,800円ほど（月収28万円）なので、現在当社で働いているトリマーさんよりも高い報酬となっております。

これは前述したように、行う仕事が通常のトリマーよりも技術的に高いものが必要になるためです。

興味がある方はお問い合わせフォームから『「究極の犬に優しいトリミングプロジェクト」に興味がある（参加したい）』と書いてお送りください。